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2013-03-10

王子の変容。

ここのところ、とんと、嶽本野ばらと言う作家の小説からは遠ざかっていた。

野ばらちゃん。


新刊が出ると必ずサイン会をする人ではあるが、前回は東京のみ。本自体も、なんというか、萌えの世界の住人となった作者そのものを表すかのような表紙であったりし、わざわざ遠征はしなかった。


ブログなんか読んでみると、明らかお金に困っておられ、お引越ししたとか、数万円の事でも困る困るとの記述が多く、大丈夫なのかな、と思っていたら、文芸誌(といっても、芥川賞や直木賞の本編が載るような大層なものではなく、ワンコインで買える若者向き。。。であろうもの)にインタビューが載るというので買ってみた。

野ばらちゃん2


上の写真と表紙の写真はどちらもご本人である。野ばらちゃんといえば乙女のカリスマであり、着ている服もMILKとか、まあ、そこいらの同世代のオッサンとは似ても似つかぬビジュアルであったのだが、美意識の強い人であるのに、随分疲れた顔になってしまっているなあ、というのが第一印象であった。


読んでみると、カードの支払いが追い付かず300万円近い借金が出来てしまったとか、売れているころに借りた家賃の高いマンションに住むのが苦しくなってきて、でも引っ越し費用にも困ったとか、随分赤裸々な事を話している。

でも私が一番驚いたのは、生活に困窮(といってもリストラされたサラリーマンなんかとは根本が違うわけだが)している事でもビジュアルが変わった事でもなく、私小説と言ってもいい位、「お金に困る、かつての売れっ子作家」を書いた『破産』という作品についてのインタビューにおける受け答えであった。

「破産、を書いたことで~楽になりました。2000年に作家デビューしてからずっと、王子様キャラ、でここまで来てしまったんです」

「もう年齢的にも王子様ではないし、僕の場合、シブい大人の男という年の重ね方は出来そうにない。ここ数年はどうやってシフトチェンジしたらいいのか悩んでいた時期でもありました」

(STORYBOX 42号より抜粋)


脳天直撃でしたわ。


私、野ばらちゃんを乙女でありオトメンであるとは認識してしましたが、王子様キャラだと思った事は一度もないので。

いや、確かにサイン会では、野ばらちゃんにしがみついて泣きだす子なんかもいるし、そういう場合もスタッフが引き離すでもなく、野ばらちゃんも避けるでもなく、肩を黙ってトントンしてあげていて、MILKのジャケットが鼻水やらファンデーションなんかで汚れちゃっても淡々とサイン会は続行されるわけで、ああいう子からすれば、野ばらちゃんは永遠の王子様なんだろうけど、それと、自分自身が王子様キャラだと自分を認識し、シフトチェンジに悩むってのは全く別物ではないのか!? 

。。。っていう、単純な驚き。

まあ、私が野ばらちゃんと同い年(!)ってのもあるんだろうけど。。。

こういうのって、随分前にこの人も言ってたわねえ。

みっちー。

彼の場合、未だに王子って思ってる人が居るみたいだけど、随分前に、ある番組の中で堂本○一さんに王子を譲ってあげてる(笑)ので、元王子なんだけども。

この人も、何かの番組で「いつまでも王子っていうのも」なんて言っていた。悩むんですね、そういうの。ただこの方はビジネスの才や自己プロデュース力に長けたお方なので、今はご自分の事を「美少年ならぬ美中年」と仰っていて、それはそれは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれています。


今度のツアータイトルは『ファンタスティック城の怪人』だってさ。いやもう大好き(笑)

まあ、ビジュアルが命の芸能人と、作家の野ばらちゃんとを同じ土俵に上げるのはかわいそうだし、それこそ美容やらトレーニングににかけるお金も手間も努力も桁が違うだろうけども。。。


それでも、乙女であるはずの野ばらちゃんが、なんだか気の抜けた白髪ボーボーのドレッドヘアで表紙を飾るってのは驚いた。

そんなにまでして、王子様キャラ(と見られてしまう事)から解脱したかったのか。

まあ、昔、あるインタビューで、嶽本野ばらと言う作家を売り出すに当たり、スタッフと相当話を練って、こういうキャラで行きましょう、みたいな事になったって話していたから、元々乙女体質ではあっても、どこかで無理をして読者を騙しているような気になって疲れちゃったのか。


つか、あなたは初めから王子様なんてまやかしの肩書を与えられるような人ではなく、乙女のカリスマ、としての絶大なる支持を得、尚且つ実力を持った作家であるのに。


私が残念なのは、ビジュアルの衰えではなく、作品の持つ力やメッセージ性が希薄になってきている事、かな。


元々文章はうまい人であるし、ちょこちょこと出されている本も、大きな破たんはないのだけれども。。。。(プロの作家だから当然なんだけど)

「ミシン」や「流薔園の手品師」、のような、耽美な文章でありながら、頭を強烈な力で殴り倒されるような、正に、嶽本野ばらというカテゴリ、としかいいようのない作品が、最近出ていない事。それが非常に残念。

野ばらちゃん。確かに小説家も、作品そのものだけでなく、その人自身のキャラが立ってる方が売れるご時世だけれども。

あなたはなにももがく事なんかない。

お化粧し、貴族然としたお洋服を身に着けているあなたも、白髪ボーボーのオッサンビジュアルのあなたも、猫耳つけて歩いてるあなたも、全部、嶽本野ばらであることに何ら変わりは無い。


好きな時に好きな格好なさいませ。50になっても60になっても、あなたを王子様と呼びたい子には、呼ばせてあげればいいじゃないの。

それよりも。


また、乙女の脳天直撃するような作品を書いてください。


それこそが、貴方にしかできない仕事です。




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2011-11-14

2年ぶりの野ばらちゃん。

嶽本野ばらさん2年ぶりのサイン会。 京都、恵文社一乗寺店にて。

遺言。

遺言a will 嶽本野ばら。


恵文社は初めて行きました。昭和っぽい佇まいの商店街の一角。面白い本がたくさん。

当初案内された時間よりかなり早く終了したので、予約しているのに早く終わった事を知らずに遅れている方を待つ間、図らずも野ばらちゃんトークショーとあいなりました。話してはサイン。。。またちょっと話して。。って、こういうのが数回あった。お店にある本を手に取って「これ玄関にある~」とか「あ! あ。。。違った。装丁が。。思ってるのと同じだから。。。でもこれ凄いなあ」とか(笑)もう自由自在。

萌えとAKBとポルノグラフィについても熱く語っておられました。相変わらずの野ばら節炸裂で嬉しい限り。

今回は新刊の『遺言』と、もう一つ、手持ちの書籍などにサインしてもらえるとのことだったので、私は一番好きな作品、『流薔園の手品師』の収録されているオマージュ本『凶鳥の黒影』を持参。

凶鳥の黒影
中井英夫に捧げるオマージュ『凶鳥の黒影』


「あー! これにサインするの初めてかも~☆」と野ばらちゃん。

光栄です。

『流薔園の手品師』は短編で、ロリータ関連の描写は一切出てきませんが、流れるような美しい文体とシステマティックに構築されたストーリーが、まるでエッシャーの画を見ているかのようで、私は大好きなんです。乙女のカリスマとして有名な野ばらさんですが、こういうしっとりと恐怖する作品も素晴らしい。他に、文章としては発表されていませんが、夏木マリさんの朗読で『暗い日曜日』という作品がCDにもなっておりこちらもお勧め。このCDにも大昔サインしていただいたんですが、「あー! これ内緒にしてたのにい(笑)」って言われました。

暗い日曜日
トリビュート『暗い日曜日』

野ばらさんといえばロリータであり、下妻物語が有名ですが、私は異端とも言える上記2作品が一番好き。(珍しいかな?)


サインの後は握手してくださり、恒例のお写真も。

トークショーの後は、大きなバッグを提げて、お店の前に横付けされた3つ葉マークのタクシーで退場、という今までにないスペシャル企画(。。。でいいのか?)

髪も短く、ちょっと頬の辺りもふっらして、なかなかに笑顔の多いサイン会でした。


26日には漫画ミュージアムでトークイベント開催。更に年内に新刊刊行予定(ホントに出るのかなあ、とご本人曰く)と、2年間の空白を埋めるかのようなファンには嬉しいスケジュールです。


今は2次元にどっぷりつかっていらっしゃる模様。

ファンの中には「野ばらちゃんが好きなものは私も好きになるっ!」って人も居るのかな。私は別に野ばらちゃんが何を好きでもどーでもいいというか(笑)作家、嶽本野ばらの、野ばらでしかないスタイルと作品が好きなので、これからも本が出れば買うし、サイン会があれば行く、それだけです。

「萌えの世界に行ってしまって」と仰っていたけれど、2年前と何ら変わりない野ばらちゃんでありました。


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2009-12-13

戦う乙女。

先日の野ばらさんの大阪サイン会。会場に入るなり女声カントリーがかかっておりまして、でも誰のなんという曲かはぴんと来なかったのですが、ディクシーチックスのアルバム、HOMEだったと野ばらさんブログにて。



HOME
HOME 


ほう!

ディクシーチックスといえば、もう6年くらい前になりますか、当時の大統領、ブッシュ氏を批判したとして凄まじいバッシングを受け、不買運動だけでなくパフォーマンスでCDを破壊されたり、あらゆる番組から締め出されたり、挙句の果てには本人だけでなくご家族にまで身の危険が及ぶような、大変な目に遭ったグループです。


アメリカと言う国は、実は日本よりはずっと保守的で、融通の利かない国なのでは。。と個人的には思いますね。自由の国! 実力さえあればのし上がれる国!というイメージを持つ人も多いみたいですし、実際そういう部分もありますが、人種の坩堝であり、様々な宗教、思想を持つ人々が住んでいるだけに、却って社会的、政治的なことに関しては日本みたいな「ユルさ」は無い気がします。うっかりした事口に出来ないというか。まだまだ人種差別も酷いですし、(人種や思想など、いろんな意味での)マイノリティーが暮らすには正直辛い国じゃないでしょうか。


特に、彼女達の歌うカントリーを好んで聞くような人々からすれば、当時ブッシュ大統領を批判するなんていう事は、国そのものを冒涜するといってもいい位、腹に据えかねる出来事だったようです。日本人から見れば、戦い合う事に反対しているだけでは。。。アーティストの一意見でしょって感じでも、アメリカではそりゃあ大変な事だったんでしょう。立場が変われば考え方も感じ方も違う。単純かつ根深い事ですよね。


さて、そんな大変な所をかいくぐってきた彼女達が次に出したアルバムがこれ。Taking the Long Way。

Taking the Long Way
もはやパンク。とことんロック。


一旦は謝罪コメントを出した彼女達でしたが、泣き寝入りするような姐さん方じゃなかったんですよね。きっちり言いたい事言ってます。帯がまたいい。「伝えたい事があるアーティストは強い」。。。って、野ばらさんと同じじゃん(笑)日本語の公式サイトもかなり「熱い」です。


この世の中、単なる傍迷惑な我侭や自己主張ではなく、「筋の通った信念」を貫き通すにはなかなか苦労が多いわけですが、そんな中でたおやかに強い人、というのは魅力的です。彼女達のアルバムも、あらゆる妨害を撥ね退けて堂々たるセールスだったわけですし、きっちりとした信念を持っているアーティストを、暴力で押さえつけようとする事がどれ程愚かな事かはわかる人にはわかるんですよね。とうこちゃんが演じていたアイーダも言っておりました。「戦いは新たな戦いを生むだけ」ホントそうです。


とうこアイーダ。また観たいなあ。


信念を持っている乙女はたおやかに強く、美しい。

ディクシーチックスをBGMにするとは、さすが野ばらさんですね。またまたひれ伏してしまいました。


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2009-12-05

ど根性紳士。

乙女のカリスマ、嶽本野ばらさんの新刊『14歳の遠距離恋愛』のサイン会に行った。

14歳
毎度の事ながら素敵な装丁



今回は、恐らく日本初の、いや、世界初のサイン会ではなかろうか? 書店ではせずに(正確には出来ずに)、各自が本を購入してからサイン会場に向かう、という形式である。


野ばらさんのサイン会は、前回までは普通に書店でしていた。といっても多くの作家のように整理券配布数に制限を設けない野ばら方式。来た人全員にサインして、一人ひとりとゆっくりお話し、いちいち席を立ってのていねいなツーショットでの写真撮影という、ファンにとっては夢のようなサイン会であった。私はもう5年位になるのかな、『ミシン2 カサコ』の時から参加しているけれど、本当に腰の低い方で、決して急かしたりしない。勿論スタッフの方もそうなので、終了するまでに何時間もかかる。

しかしここの所、サイン会場のスペースが隅に追いやられているなあ、という気はしていた。大阪も、以前は売り場スペースのとても目立つ所に机を設置し、新刊本も綺麗にディスプレイされていたが、前回なんか一番隅っこのトイレの近くで、パーテーションで仕切られた空間だったもの。。。


書店側にしてみれば、整理券配布数にも時間にも制限がないサイン会、というのは大変だと思う。

結構な人数が来るから会場整理のスタッフは確保せねばならない=人件費がかかる。

場所の確保、整理券の準備、作家&スタッフの受け入れ準備等仕事は増えるが、サイン会をしたからといってその本以外の本は売れるわけではない。

今回、野ばらさんは、自身のブログで「新刊が出るけれど、大人の事情でサイン会が出来ないかもしれない。でも何とか出来ないか交渉している」と書かれていた。

野ばらさんが妥協すれば、書店でのサイン会は可能だったはずだ。


整理券配布枚数は100枚限定。時間は2時間以内等、多くの作家のサイン会と同じ条件にして、書店側の大人の事情を呑めば、十分サイン会を開催してもらえるポジションには居る作家である。

でも、野ばらさんはそれをしなかった。



整理券の配布枚数に制限をつければ、サイン会に参加できなくなるファンが出てしまう。時間制限をつけて流れ作業にすれば、一人一人と言葉を交わし、心のこもった写真撮影をする事が出来なくなる。


今回私が参加した大阪のサイン会場は、梅田スカイビルの一室であった。


窓からは街が砂粒みたいに見えていた。


きちんと並べられた椅子に座るファン。BGMが流れ、花が飾られ、スタッフの人達が丁寧に案内し、静かに、誠実に、進行されていた。参加者には、野ばらさん自作の記念バッジも配られた。


開始から4時間ほど過ぎ、最後の一人へのサインが終わると、恒例になっている、野ばらさんからのご挨拶があった。

準備が大変だった、とは、彼は一言も言わなかった。代わりに、本を各自が買ってから会場に集まるというこの方式に対して凄く不安があった事。でも皆が来てくれて嬉しかったと仰り、「どんなに売れている作家でも、こんなにいい読者を持っている作家はいないと思う」と、静かに涙を流された。

この人は本当に華奢で物静かな人であるが、大変な紳士であり、ど根性の持ち主である。その個性的なビジュアルや、独特の作風ばかりが注目されがちな人であるが、私はやはり、この人の「めちゃくちゃ根性あるオトコマエなところ」が好きなのだな、と改めて思った。


最後のご挨拶が終わり、立ち上がって少し話された時、野ばらさんはバランスを崩して後ろにひっくり返ってしまわれた。

大きな花瓶に危うくぶつかる所で会場は騒然となったがご本人は「何で最後に笑いになるかなあ」「この靴だしね」(ヴィヴィアンのロッキンホースバレリーナ。物凄くソールが高い)と笑って仰っていたが、4時間以上も休憩無しでサイン→お話→席から立ってお花の前に移動しての写真撮影。。を延々繰り返し、実際物凄く体力気力を消耗されていたのだろう。全く、何と無茶な人だ(笑)



新刊が出るたびにサイン会があるのが当たり前になっている作家さんであるが、それ自体も異例の事だろうと思う。

いつもいつも、ファンへのお手紙として作品を書き、新刊が出る度にサイン会をしてくださる。

稀有など根性紳士作家、嶽本野ばらさん。


余談ですが。。。


今日は以前よりは髪を短くし、パーマをかけておられ、黒のふんわりシルエットの上下に赤いディオールのネクタイ。

誰かに似ているけど誰だかわからない。。。特に横顔が。。。野ばらさんて、特に誰に似ているというのは無いのだけど今日は似てる。。。。誰だっけ???? とずっとずっと気になっておりましたが、最後のご挨拶されている時にパーッと判ったのね。

武田真治!!

そっくり。


。。。ホント、似てたなー。


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2009-06-09

乙女のカリスマ。                    ~サイン会の真髄なるもの~

先月は、乙女のカリスマ、嶽本野ばらさんのサイン会に行くはずだった。

nobarabook


だった、というのは、大阪会場のみ、インフルエンザ騒動で中止になってしまったから。東京会場は予定通り行われたとの事。。東京遠征、した事もあるのだけど、今回は無理だった。

行き出してもう、何年くらいになるのかな。初めて行ったのは「ミシン2カサコ」刊行の時だったと思うんで、もう5年位前か。野ばらさんの新刊が出るたびに、サイン会に行っている。

この人のサイン会は、通常の作家のサイン会とは少し違う。

まず、基本、整理券に限定数をつけない。通常「先着100名」とか区切りをつけるもんだけど、野ばらさんはそれをしない。お店が閉店にならない限り、来たら来ただけサインする。

だから物凄く時間がかかる。

短い時なら大阪会場で3時間から4時間位だろうが、東京会場は、今回も9時間位かかったみたい。まあこれは、ノバラー(笑)なら当たり前のことで、みんなお行儀良く待っている。

後は、ファンとの時間。

作家さんによってはまるで流れ作業のようなサイン会もあるみたいだけど、野ばらさんのサイン会は、対話あり、ツーショット写真ありで、しかもとても丁寧に対応してくださるので、一人一人にかかる時間がとても長い。

まず、並んでいる間にカードを渡され、そこにサインと一緒に書いて欲しい名前などがあったら記入。あと3人位の番に来たら、係りの人にカメラや携帯を渡す。

自分の番が来たら、野ばらさんの机越しに用意されている椅子に座る。その時、次の人はすぐ後ろにではなく、ちょっと離れた所で待つように案内されるので邪魔にならない。

で、握手、ご挨拶、サイン。

で、お話。

若い方も多いし、泣き出してしまう人も居る。随分長い事話す人も居るんだけど(乙女のマナーとしては感心はしませんが)、野ばらさんもスタッフもイライラを顔に出したりせかしたりしないので、とても穏やかに時間が過ぎていく。

そして希望者はお写真。

その場で机挟んでピース。。。とかじゃない。

ちゃんと野ばらさんは席を立ち、机とは離れた場所で、並んで写って下さる。

そしてこちらがお礼を言うと、野ばらさんもきちっとお辞儀をしてくださって、自分の番、終了。

で、また次の人。

これを延々、来た人数だけする。

真の紳士にしか出来ない事だ。


サイン会、というのは、いわば作家にとっては営業活動。ファンを大事にするのは当たり前かもしれないし、写真オッケーの作家さんも居るだろう。でも野ばらさんは『サイン会は読者とのデート』と仰るだけあって、ファッションにも対話にも一切妥協無く、真剣勝負。こんなサイン会は他のどんな作家もしていないと思う。

「あれ誰?」
「男? 女?」

会場によっては一般の人の目にも見えるところでのサイン会になるので、いつもMILKなんかのパンクで素敵なお洋服を着、華奢な野ばらさんのルックスに目を奪われる人も居るようだけど、この人の文章は、物凄く芯の通った筋金入りの乙女=男前、で、私は大好き。(乙女が何故男前だかわかんない人は、過去日記を読んでね)

若いコ向けのファッション誌のライトなエッセイ等だけ読んだり、その個性的なファッションだけに囚われると、単なるタレント作家じゃんと思う方も居るのかもしれないしけれど、「ミシン」や「それいぬ」等素晴らしい短編も沢山書いている。

そういえば、野ばらさんがロリータファッションを愛していらっしゃる事について、私に「あの人ロリコンでしょっ」って言った人が居たなあ。

やれやれ。

ロリータとは何ぞや。ロリータファッションとヘンタイとゴスロリを一緒にしないでほしい。乙女とは何ぞや。それらはちょっとやそっと、ネットで情報を漁ったからって解るようなもんじゃ無い。野ばらさんが逮捕されちゃった時、ニュースでは「乙女のカリスマが!」と報道され、ロリータファッションの紹介に「ピンクハウスとか所謂フリフリファッションですね」なんてしたり顔でとんちんかんな事話しているコメンテーターも居たけれど、そんじょそこいらの付け焼刃の批評家に、ロリータの趣味趣向がわかってたまるかってんです。

話が逸れた。

何の話だったっけ、そうそう、サイン会の話。

要するに野ばらさんのサイン会のどこがいいのかと考えるに、つまるところ、その「美意識の高さ」に私は惹かれているのだという結論に至る。

昔昔、某有名人形作家の写真集の刊行記念のサイン会に行ったけど、酷かったもんなあ。参加者一同、列になったまま完全な流れ作業。係りの人が横柄で、否応無しに「ここにしてもらってくださいっ」ってページを乱暴に開いて、作家さんは目の前に「これ次です!」と、どん! と置かれた本にサインするだけ。ずっと下向いて、延々書き続けているだけで、参加者の目も見ないし「ありがとう」の一言も無し。そのまま「ハイ次の方!」って急かされて、おしまい。叙情溢れる素晴らしい作品を作る方だけに、あの対応には本当にショックを受けた。それからは作品を見ても、あのサイン会の横柄な様子を思い出しちゃって、どうにも。。。ね。

野ばらさんは美意識の塊なのでそんな下品な事はしない。

前の前のサイン会の時だったか、抱きついて泣いちゃう人が何人か居て、MILKの黒いジャケットがファンデーションなんかでべとべとに汚れちゃってたんだけど、(写真に写っちゃってる)野ばらさん、その人が落ち着くまでずっと肩を抱いてあげてるのね。スタッフも止めに入ったりしない。他のファンも野次ったりしない。

まあ無いでしょう、こんなサイン会は。ただの営業根性じゃ出来ない事だ。

だから私は毎回参加している。

泣いたりはしないけど、野ばらさんとちょっとだけお話できるのが毎回楽しみだし。ちょこっとなんだけど、いつも本当に丁寧に答えてくださるし、お話も面白いし。

嶽本野ばらと言う作家については、評価がかなり分かれるとは思う。

あんなのはブンガクじゃないって言う人も居るかもしれないし、タレントじゃんって言う人も居るかもしれない。

でもそんな人はまず読んで欲しい。

「ミシン」「コルセット」「流薔園の手品師」といった短編を。あとは極上のエッセイ「それいぬ」。

これらを読んで、「ちくっ」と来たら、あなたも乙女の仲間入り。

バイクに乗ってようが髪を金色に染めていようが、たとえ貴方が男だろうが、あなたは乙女です。

次の新刊は夏ごろかな?

早く来い来いサイン会。

↓↓↓ ぽちっとすれば、貴方も乙女!(嫌とか言わない)
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