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2010-06-27

アントワネットがブスだったら世界の歴史は変わっていただろうか。

ソフィアコッポラ監督 マリーアントワネット。

マリーアントワネット
マリー役はキルスティンダンスト。


カンヌではブーイングだったこの映画ですが、映像は大変美しく、極彩色でガーリーな青春映画といった感じです。史実云々よりも、14歳で政略結婚させられた1人の少女の軌跡を飾ることなく描き出したこの視点は、評価されていいと思いますし、女性は共感しやすいのではないでしょうか。

主演のキルスティンダンストは大変しっかりした芝居の出来る女優で、この映画のマリーも、時系列そのままにきっちり画面の中で少女から大人の女へと年をとっていくので、前作でも彼女と組んだソフィアコッポラが、彼女にこの役をして欲しかった理由はわからなくもありません。

実際彼女の演技は素晴らしく、アントワネットの無邪気さ、優しさ、素直さ、可愛らしさ、そして哀しさを見事に体現していました。



しかし、この映画がいまいち評価されなかった理由の大半は、ヒロインのビジュアルにあると思います。

アントワネットに関しては、「美しい人だった」というのが全世界共通のイメージです。


アントワネット

当時は写真が無いので、肖像画でしか彼女の姿を知る事は出来ません。

アントワネットに限らず、王族や貴族の肖像画に関しては、実物より数割増し美形に描くのが当たり前だったとか、気に入るまで描き直させられて、仕上がった時には全く別人のようになってしまう事もあったなんて話もあるので、アントワネットが本当に肖像画そのままの容姿であったかどうかは定かではありません。

しかし、6歳のモーツァルトが7歳のアントワネットに「大きくなったらお嫁さんにしてあげる」と言ったエピソードがあるように、少女の頃から華やいだ容姿だったのは確かなようで、地味なビジュアルのキルスティンが演じるには無理があったような気がします。台詞の中にも度々、アントワネットに対する「美しい」という言葉が出てくるのですが、まずそこに共感できないのです。実在した人物で、ビジュアルイメージがはっきりと確立されてしまっている人の場合、あまりにもかけ離れた容姿の人が演じると、観客はまずそこに違和感を感じてしまうのでお話に入り込み難いのです。

マリア。


又、この映画では半分以上の時間をアントワネットと皇太子とのセックスレスのエピソードに費やしていて、なかなか身ごもることが出来ないアントワネットの苦悩も描かれていますが、オタクで冴えない皇太子と、地味な容姿のアントワネットが陰気に食事をしているシーンなど見ると、「そりゃ仕方ないかも」と思えてきてしまいますし、アントワネットが着飾れば着飾るほど、滑稽さと物悲しさが増してきます。

フェルゼンとの出会いにしても、女たらしでハンサムな彼が、仮面舞踏会で何故アントワネットに惹かれたのかがわからなくなりますし。。。


あと残念なのが、バルコニーで暴徒達にお辞儀をするシーンです。

怒り狂った民衆達がベルサイユに押しかけ、「王妃を出せ!」と口々に叫び、それに対してアントワネットが、殺されるかもしれないのに、自らバルコニーに出て行って、お辞儀をし、そのあまりの威厳ある姿に民衆達が静まり返るという有名なエピソードの一場面ですが、最初は子ども達と震え上がっていたアントワネットが、どう決心して、どういうやり取りがあってバルコニーに1人で出ようとし、周りもそれを許可したのかが描かれていません。(池田理代子さんの漫画ではきっちり描かれています)。


ここは、アントワネットの絶対的な美しさと威厳がなければ成立しないシーンで、髪ぼさぼさのキルスティンが出て行っても説得力がありません。


アントワネットの悲劇は、彼女が美しく生まれてしまった時から既に始まっていたのかもしれません。

母親の女帝、マリアテレジア自身美しい女性で、子ども達を次々と政略結婚させますが、後にマリーアントワネットとなるマリア・アントーニアは母親に似ず、勉強する事よりも芸術的な事に対する興味が強く、性格も無邪気で、お世辞にも政治向きの女性とは言えなかったようです。

マリアが冴えない容姿で地味な性格の女の子だったなら、母親ももっと熱心に勉強を勧めたでしょうし、フランス王室に嫁いでからも、寂しさを紛らわす為にファッションや賭博に現を抜かすこともなかったでしょう。アントワネットが冴えない容姿だったなら、たとえ次から次へとドレスを新調たり新しいヘアスタイルを考案したところで、ブサイクな王妃の真似など誰もしたがらなかった筈ですし、アントワネット自身、着飾ることには何の喜びも見出せなかったでしょう。フェルゼンとも恋仲になんてなりようも無かった筈です。


激動の時代の波に飲み込まれてしまったとはいえ、彼女が美しくなければ、そして賢明な女性であったならば、運命はもう少し彼女に優しかったかもしれません。


ですから主人公のアントワネットが美しい人である、というのは、映像化するにあたって絶対に無視してはいけない事柄なのであり、演じる女優が美貌の人でない点で、この映画は8割方コケたも同然。役者の演技力や映像美が非常にハイクオリティであるにも拘らず、それほど評価されなかったのは当然ともいえるでしょう。また、フランスの話なのに皆が英語を話している、というのもおかしな話で、(マリアの結婚が予定より遅れた理由の一つに、彼女のフランス語の取得の問題もあった)そういった所をわざとかたまたまか知りませんがハズしてしまった所も、理解されにくかった要因かもしれません。



ただこの映画、本当のベルサイユ宮殿で撮影していますし、沢山出てくるスイーツやドレスのキュートさはため息モノ。(どさくさ紛れにコンバースまで出てくる)甘いものが食べたくなる映画です。

スイーツタワー。



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