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2011-07-29

東京乙女藝術紀行2。                            激情の人。その1

キティちゃんグッズを買った足で向かったのは根津。弥生美術館と竹久夢二美術館で、「永遠の華宵展」と「センチメンタルビューティー・夢二式美人展」を見るためです。


華宵
高畠華宵「(仮)出番を待つ」


夢二
竹久夢二「本竹居」


華やかな華宵もいいですが、私は憂いを帯びた夢二の絵の方が好きです。華宵の作品はひたすら夢や憧れを掻き立てますが、夢二の絵には人生があります。


夢二の絵というと、何とも言えない曲線の美人画が有名ですが、展示作品の中で私が一番衝撃を受け、好感を持ったのは、「クラスメート」という小さな白黒の作品でした。

女学校の同級生の結婚後の環境の違いを描いたもので、人力車に乗る華やいだ格好の女性と、子どもをおんぶした所帯じみた風貌の、けれども幸せそうな笑みを浮かべた女性がすれ違うワンシーン。夢二という作家の洞察力の深さを物語っている一枚です。

この絵は画集、春の巻に収録されていたのですが、当時この絵を目にした中国人留学生であり、後に母国で漫画家となった豊子(ほう しがい)は、「それまで見た絵のうちで、最も印象深く、忘れることのできない絵」と、放心するほどの衝撃を受けたそうです(大野公賀さん著の論文より引用)


華宵の絵が人々に与える感動が、華やいだ幸福感や憧れといった、いわば「夢」であるならば、夢二の絵が与える感動は、心の深淵にある小さな空洞をふいに突かれる様な「静かな衝撃」だと思います。

「華宵御殿」と言われる豪邸に住み、寝間着一枚にも華やかさを求め、おとぎ話のような暮らしを好んだ華宵と違い、「恋多き人」と言われた夢二の人生は波乱に満ちていました。

売れっ子作家であり、たまきという美しい妻を持ち、子宝にも恵まれ、そのまま普通に暮らしていれば十分に幸せであるはずなのに、彼はその病的ともいえる恋愛体質故、自分だけでなく周囲も不幸にし、悩み多き人生を歩むことになります。



たまき
生涯ただ一人、夢二と籍を入れ妻となり、子を産んだ 岸たまき。


たまきと夢二はもう腐れ縁といってもいいような関係で、一人目の子が生まれて間もなく離婚するも、同棲、別居を繰り返し、その後、さらに二人も子どもをもうけています。

離婚して6年後、たまきの自活のためにと「港屋絵草紙店」を開店するのですが、そこを訪れた画学生の笠井彦乃
と恋愛関係に陥ります。


彦乃
夢二と彦乃。

裕福な家の娘であった彦乃は、当然父親から夢二との交際を反対されますが、二人は駆け落ち同然に京都に移り、一緒に暮らし始めます。が、彦乃は間もなく病に倒れ、入院を機に父親に連れ戻され、25歳の若さで還らぬ人となってしまいます。


この彦乃は、文献によっては「夢二が最も愛した女性」と書かれていたりもし、彦乃と引き裂かれ、先立たれた夢二は大変な傷心であった。。。とも言われていますが、彦乃が入院して会えなくなってから、夢二は年の離れたまだ10代の人気モデル、お葉をモデルとして迎え、彦乃が亡くなった翌年にはお葉と暮らしています。

 
お葉
お葉。

夢二の絵は美しく哀愁がありロマンチックです。が、静かで小さな美術館で彼の絵を見、書いたものを読み、年譜を見、私が感じたのは、夢二は「恋多き人」などというロマンチックな言葉では語る事の出来ない、「激情の人」であったという哀しい現実でした。


夢二を取り巻く女性としては上の3人が有名ですが、この他にも大勢、「心惹かれた女性」「心通わせた女性」が居ました。けれども夢二にとって幸せな恋愛成就など無く、生涯笑顔で添い遂げた女性も居ませんでした。


「私はあまりに女性の美を知りすぎる。また女性を愛しすぎる」(夢二の日記・大正4年4月6日)



夢二という人は、何故このような人生を歩まざるをえなかったのでしょうか?


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