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2012-07-08

サンセット大通り。

本当は先週のミドリカワ書房のライブについて書きたいのですが、もう覚えている間に書いておかないとレポが溜まりに溜まってしまうので(笑)

サンセット大通り

行ってきました、安蘭けい主演 サンセット大通り@シアターBRAVA!


ポスター画像だけだと面白いお話かと思ってしまいますが、最後はとんでもない展開で笑えはしないです。

とうこ(安蘭けい)ちゃんは相変わらずの安定ぶり。でしたが、相手役ジョーの芝居が浅いので、物語全体のまとまりと説得力に欠けてしまい残念でした。これで2階席1万超えは正直高いと思った。私はとうこちゃんが見られればそれでいいの!

。。。とはごめんなさい、思えない。どんなにとうこちゃん一人が素晴らしくても、ミュージカルって総合芸術だから。お金を取るプロの舞台である以上、出演者全員が、一定のクオリティをクリアしているっていうのは大前提だと思うので。台詞や歌詞が聞き取れないとか、台詞をかむ、というのは、基礎がきっちり出来ていない証拠。



今はすっかり過去の人となってしまった大女優ノーマが、売れない脚本家、ジョーを強引に自分の屋敷に住ませて自分の主演(勝手に演るつもりでいる)である芝居の台本を書かせるのですが。。。という、筋としてはわかりやすいお話。

ノーマの執事である老人マックス役は、これまた実力は申し分ない鈴木綜馬さん。そして、脚本家仲間としてジョーと惹かれあうベティ役に、元宝塚男役スターで、演技歌唱ともに実力派の彩吹真央(ユミコ~!!)。

ジョー役の田代さんは、歌えますしルックスも良い。ですが、芝居が浅い。台詞も何度か噛んでいたし、とうこちゃんが出てくるまでの結構長い前半の場面、もう歌詞も台詞も早口ではっきりしないので、何言ってるのかわからない。半径数メートルの芝居。

ジョーは難しい役です。

迷いながらも周囲に翻弄され、自分の心のままに生きることの出来ないジョーの心の動きを表現し、一見身勝手なジョーの行動に対して観客に感情移入させるってのは物凄く難しい。歌唱に重点を置くキャスティングになるのは仕方ないですが、もう少し年も上で、役者としてのキャリアのある人が演じたほうがバランスとしては良かったかもしれません。最初はノーマの我儘に振り回されていた青年ジョーが、次第に対等な立場になり、最終的にはノーマの心を奪ってしまうわけですから、安蘭けいの完璧な芝居を対等に受けて立てるだけの技量がないと務まらない役なんですよね。。


彼は半ば精神を病んでいるノーマに次第に理解を示しながらも、やはり「健全な」ベティに惹かれ、愛を告白しあいます。それでも最後、ノーマがベティに電話して、自分たちの関係を暴露した事で爆発してしまい、わざわざベティを呼び寄せて自分とノーマの関係を告白し、別れを告げます。しかしそれを喜ぶノーマをもはっきりと拒絶し、ノーマに撃たれて死んでしまう。

クライマックスは怒涛の展開となるので、それまでにしっかりとジョーの心象風景を作りこまねばならないのだが、歌と台詞に精一杯なので、ノーマとベティ、それぞれの前で全然違う顔を見せる単なる嫌な2重人格男になってしまい、最後はけわからんまま逆切れして殺されちゃった、みたいなえらいことになっていた。


この舞台の主役はノーマ役安蘭けい、という事になってるし、ジョーがどれだけテンパってもノーマやマックスやベティが力技でそれをねじ伏せて芝居を本筋に戻していくし、最後は、見事な白髪(がばれる)のノーマの物凄い存在感のあるソロで終わるから、いいっちゃいいんだけど。。。実際にはこのミュージカル、ノーマとジョーの物語で、出番もジョーの方が多いから。。。ちょっと不完全燃焼でした。


さて、先に書いた半径数メートルの芝居、という事の意味だが。

ミッチーが毛皮のマリーで美輪明宏さんと共演した際、舞台に立つ時の心構えとして、視線の配り方、というものを教えてもらったという。

客席は広い。ハコによっては2階席、3階席まである。

歌手にしろ俳優にしろ、舞台に立つものは、客席の隅っこから最上階まで、全ての空間に視線を配り、覆い尽くすような存在にならなければならない。といったアドバイスをもらった。。。とのこと。


(って話をどこかで読んだんですが正確な文章失念で失礼)

これは物凄く大切なことで、上手いと言われる舞台人は、皆これが完璧にできている。宝塚でもスターと言われる人は皆、とんなに短い出番であろうが、最上階の最後列のお客さんにまできっちり手を振り、ウインクし、アピールする術を心得ているもんだ。

地味なストレートプレイでもそうで、自分の中だけで芝居が完結している人の演技が半径数メートルで、最上階の最後列のお客の存在やら、ハコの大きさやら一切感知ぜずなのに反し、上手い人というのは、常に空間を最大限に利用した演技をする。


例えば、向かい合っている相手役のセリフに対し、無言で顔を客席側に背け、ただ沈黙する。という演技の場合。


芝居の浅い人は、大きなハコだろうが小劇場だろうが、大体客席前から10列目位を見て顔面ぬいぐるみ演技(ナンシー関さん命名。驚いた時には目をひんむき、怒るときには眉を吊り上げるといった感情そのまんなの表し方)をするのだが、上手い人は無意識にハコ(空間)の大きさに応じた一番ベストな地点に視線を向け、全身で怒りなり悲しみなりを表現する。


だからこそ観客は、その人物に感情移入することが出来、芝居に入り込める。

マックス役の鈴木さんは、激しい動きもたくさんのセリフも無い役なのだが、ハコの隅から最後列までをきっちり覆い尽くす演技。静かな佇まいの中にもきっちりとマックスの悲しみや怒り、ノーマへの愛を表現していて存在感たっぷりであった。黙って立っているだけで「語る」。これくらいの技量のある俳優が演じるジョーであるならば、安蘭ノーマと対等に渡り合えたと思う。


安蘭けいのノーマは素晴らしかった。

刑事コロンボに「忘れられたスター」という名ストーリーがあるのだけど、それを思い出してしまった。

若く美しいスターだった過去の栄光にしがみつき、周囲から疎まれてしまう大女優の悲しい性。

感情的で我儘で病んでいて、でも久々の撮影所では少女のようにはにかんで喜んで。

狂った嫌な女のはずなのに、哀れで、でも可愛くて。


ラストシーンで、正に白髪の大女優になり。心の底から圧倒されたわ。

だからこそ共演者の顔面ぬいぐるみ演技は残念。



コンサートしてくんないかなあ。




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