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2009-05-10

スタアの条件。

私が大好きだった宝塚のトップスター、安蘭けいさん(とうこさん)が退団したのはもう先月の事だ。

音楽学校を主席で卒業し、早くからその実力を買われていた安蘭さんだがなかなかタイミングが合わず、トップスターに就任したのは実に研16(16年目)になってからという、あまりにも遅すぎる就任だった。そしてトップ在籍から僅か2年で退団。もう少し就任が早ければもっと長く彼女がトップを務める公演を観る事が出来たのに、と思った人も多いのではないだろうか。

宝塚では、所謂トップ候補、スター候補の生徒は「路線」と呼ばれ、その序列は否が応でも公演プログラムや階段降りの順番、衣装の違い等で素人にも歴然とわかるようになっている。安蘭さんは名実共に早くからその「路線」のスターであったにも拘らずなかなかトップになれず、2番手と呼ばれるポジションが非常に長かった。いつトップになってもおかしくない人がトップになれない。後にご本人もインタビューなどで話しておられたが、これはとても辛い状況だったと思うし、よく辞めずに堪えられたな、と思う。

大劇場での千秋楽。袴姿で蘭のアーチをくぐる安蘭さんをお見送りしながらふと思った。「一つの時代が終わったな」と。恐らくこれだけ歌えて芝居が出来て踊れて、尚且つ人望もあるカリスマ的なスタアというのはもう出ないのではないだろうか。

じゃあ、トップの条件て何だろう。何故安蘭さんは、こんなにも長い間、トップになれなかったのか。

色々とタイミングが合わなかったというのもあるだろうが、一番の理由は彼女があまりにも上手すぎて、空気が読める、真の舞台人だったからではないだろうか。

出番の多い少ないといった役の比重に関係なく、一つの芝居の中での自分の役割と言うものをちゃんと理解して、太陽にも影にもなれる人。そういう人は、宝塚の舞台では割を食う。何でも出来るという事は、下手な人には絶対に出来ない「支え役」「固め役」が出来るということでもあるからで、逆に、ただ美しいとか目立つとか、押し出しが強いとか、そういった「真ん中に行くしか能が無い人」の方が、センターには持って行きやすい。影を演じる事は出来ない(それ程の能力は無い)けれど、やたらと目立つし人目を引く。なんと言っても美しくて見栄えがする。そういう人にはこっちも「あんた端だと邪魔だからさっさと真ん中来なさいよ!」と言ってやりたくなるものだ。星組で言えば真風涼帆さんや、とうこさんの次のトップ柚希礼音さんなんかがこのキャラクター。芝居の流れの中での自分の立ち位置なんてものに関係なく、ただ立っているだけで輝いてしまう、その芸の無さ(褒め言葉ですよ)と押し出しの強さ。これぞトップの資質なのだ。芸の不安定さは周りの芸達者がフォローすればいいのだもの。スターはただ輝いていればいいのだもの。

宝塚の十八番に「ベルサイユのばら」がある。

今までにも多くの路線スターがオスカルやアンドレを演じて居り、安蘭さんはオスカル、アンドレ、フェルゼンの3役制覇という物凄い経歴を持っておりどれも上手かったが、特にアンドレ役はどの人が演じたより良かったのではないかと思う。

アンドレは影の役だ。

オスカルやフェルゼンのように華やかな衣装を纏い、立ってるだけで主役オーラを出す事が出来るわけではないが脇役でもない。ジェンヌの実力や、役者としての振り幅が否が応でも露呈してしまう非常に難しい役で、ある人のアンドレはオスカルよりも華を持ってしまい(これは失敗)ある人のアンドレはただの脇役になってしまい(これも失敗)皆えらい事になっていたのだが、安蘭さんだけは、オスカルを陰で支える物語の中心人物としてのアンドレを完璧に演じきっていた。たった一人でも十分にあの広い空間を自分の色に染め上げる事が出来る人なのに、ひっそりと色濃い影を演じる事も出来る。物凄い人だと思ったし、だからこそ何としてでもトップになって欲しいと思った。

あの人はトップになれるかなあ。この人は上手いけど無理なんじゃない? この子は下手だけどやたらと抜擢されてるよねー。

素人は皆、勝手なことを言う。ジェンヌも人間、自分の実力が正等に評価されなかったり、思いがけない相手に番手を抜かれたり、陰では沢山悩み、涙も流しているはずだ。又、稀に思いがけない大抜擢を受ける人も居るが、そういう事があるとコネだの七光りだのスポンサーの力だのとあまり良くない噂が立つのも事実で、それもまた本人にとっては辛い事だろう。

先日民放で宝塚の特集番組があり、その中に安蘭さんの退団までを追ったドキュメントもあった。

よく気がついて面倒見も良く、音楽学校の頃から皆のリーダー的存在であったという。

ほらあ、だからトップにはなり難いんだって(笑)人の事なんか考えちゃダメ。自分のことだけ考えてなくちゃあ…

安蘭さんの退団後の初仕事(舞台)は、アイーダのタイトルロールだとの事。
ポスターを見て驚いたのは、退団した男役スターが皆、暫くは「女装」に見えてしまうのに、何の違和感も無く「女」であり「アイーダ」である所。

さすが名優、安蘭けい。尤もアイーダは、宝塚で演じた時も、ちゃんと娘役になっていたけどね。

そういえば私、大劇場千秋楽でのパレートで、とうこさんのお父様をお見かけしたのですが、お父様もまた、凄まじいオーラをお持ちの方でした。

大抵のスターは太陽にしかなれないのに、太陽にも月にも影にもなれる、類稀なスター、とうこさん。


これからもずっと、応援しています。

って。

。。。チケット取れるのかしらん。。。。サヨナラショーの抽選は全滅で、雨の中出待ちしたもんなあ。。。寒かったよう。。。。

スタアへの道は苦難の連続。しかしそんなスタアを愛する者にもまた、苦難の道が用意されているのでした。





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