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2009-09-30

愛するには短すぎる。

梅芸のAIDAを観たら、わたるくんのラダメスいいよなあ、と再認識し、わたとうコンビって良かったよなあ、と懐かしくなり、思い出した演目がある。

星組元トップスター、湖月わたるさん(ワタさん)の退団公演『愛するには短すぎる』だ。

愛するには短すぎる
2番手だったとうこちゃんはパッケージには写ってないにゃ(笑)


舞台は海を行く大型客船。ワタさん扮する資産家の息子(といっても幼い頃施設から引き取られた養子)フレッドは、留学先から婚約者の待つニューヨークへ戻る所だ。陽気な友人アンソニー(とうこちゃん)との気楽な船旅になるはずだったが、船内で幼馴染のバーバラ(現雪組娘役トップの白羽ゆりさん)と偶然再会し、図らずもお互い惹かれあってしまって。。。というストーリー。

退団公演とはいえ、涙涙というよりは、切ないながらもふっと笑顔になるような、温かな作品で、私は大好きだ。DVDは持ってないけどね(高いもん)まあその。。。終盤がさ。んー。もしかして別の演出家が意見しましたか? みたいな違和感はあったんだけれども(ゴホゴホ)いやまあ私の妄想ですよねそうですね。はい。

まあそれはおいといて、私の大好きな、専科の未沙のえるさんが出ているのもいいのよね。本当に芸達者で、舞台の空気をいい意味で和らげたり笑わせたり。ベテランですなあ。

中でも、ワタさん扮する主人公の青年フレッドと、とうこちゃん扮する親友アンソニーの『恋は元々アンフェア』のシーンは、歌も振り付けも絶品で、とても楽しい。

http://www.youtube.com/watch?v=u_CdynCevpY

フレッドとバーバラは惹かれあってしまうんだけど、フレッドには婚約者が居る。真面目なフレッドは大いに悩むが、自分もバーバラに惹かれてしまった能天気なプレイボーイのアンソニーは、二人の気持ちに気付きながらも、堂々とバーバラにアプローチを仕掛けちゃう。ワタさんととうこちゃんの丁々発止のやりとりは、二人の個性が良く出ていて面白い。トップと2番手が親友同士の役ってのは、素直に萌えますねえ。大きなワタさんが華奢なとうこちゃんを後ろからふざけてギュッと抱きしめちゃったり、リフト(!)しちゃったり、なんかもう、「やめてええええ!」といいながら笑顔でガン見しちゃうような(あら)スピーディーで楽しいやり取りで、もう大好き。こういう、さらっとしていて、だけど泣けて笑えちゃうっていう作品、あるようで、無い。というのも、これ、演じる側は、かなりの高スキルを要求される難しい芝居だからだ。

このお芝居、はっきりいって、脚本自体は凄く地味だ。

ベルばらやエリザベートのような、宝塚の十八番とも言えるコスプレものやミュージカル大作と違い、派手な衣装やぶっ飛んだストーリーで観客を引きつける事は出来ない。

日常の延長にある、普通の人達の普通の恋愛。衣装も普通だし舞台はずっと船の中。相応の物語の盛り上がりや見せ場はあれど、派手な大立ち回りもなければ殺し合いも起こらない。

演じるスターが魅力的で、なおかつ上手くなければ全然面白く無い、かなり高いレベルのスキルが要求される難しい芝居なので、宝塚には不向きとも言える。私はこの公演の新人公演を観ていないが、観た方の公演評など読むと皆苦労していたようで、そりゃろうだろうなあ、と思う。ビジュアルや振り付けでごまかせないもんね、この芝居は。

でもこれをワタさんととうこちゃんが演じると、とても素敵な物語になる。

宝塚の演目は、まずトップスターありきで選ばれるし書かれるといっても過言ではない。退団公演ともなると、その傾向はあからさまと言っていいほど顕著になる。

スケールの大きな男役であるワタさんだからこそ、生真面目な青年フレッドは、何ともいえず魅力的な青年になる。他の人が演じても、ただ真面目なだけの、面白みの無い青年になってしまうだろう。下手すりゃ「なんてつまんない男」と言われかねない。

そして、友人アンソニーも、とうこちゃんだから、いい。

この役は下手すりゃ単なるチャラ男(笑)になる。上手い人が演じなければ、ただ無神経で明るいだけの、とんでもない輩になってしまう。

アンソニーは、明るく能天気で要領が良くて、友人であるフレッドをも平気で利用するような所があるように見える。だが根っこの部分では、フレッドの事を大切に想う、心の優しい青年である。

とうこちゃんはこの「だが友達思いの優しい青年である」と言う部分を素晴らしく演じきった。この「だが」の部分があるアンソニーだからこそ、観客は、好き放題している(ように見える)アンソニーと、真面目すぎるフレッドとのやりとりに爆笑しながら「でもなんか切ない」気持ちで観る事が出来る。

ワタさんととうこちゃんだから、退団公演が派手なコスプレ物や大作物でもそりゃ素敵だったろうが、あえてこういった作品を持って来てくれて、よかったと思う。派手な舞台設定でない分、かえって二人の単体での魅力と、ワタとうコンビの放つ光を、観客はストレートに受け止める事が出来たのではないだろうか。

非常に古い話で申し訳ないが、私はワタさんととうこちゃんの並びというのは、麻美れいさん(ターコさん)と汀夏子さん(ジュンコさん)のペアに良く似ているな、と常々感じている。

長身で穏やかな雰囲気のターコさんと、ターコさんに比べれば小柄ではじけるような明るさのあるジュンコさんのコンビもまた、舞台の上では「二人で居る事で」より一層輝いていた。オサちゃんとあさこちゃんみたいに、「正統派トップとカッコいい2番手」というのはよくあるパターンであるが、身長差含めての(笑)トップと2番手の凸凹コンビというのは、宝塚では滅多に無い事だ。そしてこの二組に共通しているのが、2番手が相当な実力者である、という事。とうこちゃんもターコさんも、トップと並んでも遜色なく、何の違和感もなく『素敵なコンビ』として観客を魅了する。トップと2番手のやりとりというのは、2番手が上手ければ上手いほど面白いし魅力がアップする。『美しいけど面白い』『楽しいけど凄く上手い』物を見せてくれる。最強のペアだ。(ここではトップの相手役であるトップ娘役にはあえて触れません・笑)


歴然とした番手主義の宝塚において、トップスターとトップ娘役、トップスターと2番手男役の絡みや相性と言うのは、とても大きなセールスポイントであり、萌えポイントだ。

とうこちゃんの宝塚人生は、決して順風満帆ではなかったけれど、2番手として最期に支えたトップスターがワタさんで、そのワタさんの跡をそのまま引き継いでの星組トップ就任で、本当に良かったと思う。

ワタさんもとうこちゃんも、もう宝塚には居ない。

でも私はこれからも、この二人を別々の舞台やメディアで目にする度に、どうしようもなく魅力的な、フレッドとアンソニーを思い出すと思う。


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